「なんで私が神説教」ロケ地まとめ｜駅や学校の撮影場所はどこ？

2025年春ドラマとして話題を集めている『なんで私が神説教』。主演・広瀬アリスが“毒にも薬にもなる教師”を演じる本作は、熱くて沁みる“言葉”の数々と、リアリティ溢れるロケーションが見どころです。
この記事では、作品の舞台となった学校や駅、ファミレスや居酒屋など、実際に使用されたロケ地を紹介します。
あの印象的なシーンはどこで撮影されたのか？舞台裏を旅するような気持ちで、ご覧ください。

名新学園高校のロケ地は「聖徳大学附属取手聖徳女子高等学校」

『なんで私が神説教』というタイトルがまず鮮烈ですが、その内容もまた、ただの学園ものではありません。
教師・麗美静（広瀬アリス）が放つ“神説教”は、時に鋭く、時に救いとなって、生徒たちだけでなく視聴者の心も射抜いてきます。

そんな物語の中心となるのが、私立・名新学園高校。
どこか懐かしさを感じさせる校舎、廊下の反響音、教室に差し込む光――それらがドラマの情景をよりリアルに、より“刺さる”ものにしています。

この学園の撮影が行われたのは、茨城県取手市にある聖徳大学附属取手聖徳女子高等学校。
ここは、実際に通う生徒がいる現役の高校でありながら、ロケ対応の実績も豊富な学校です。

印象的なのは、学園ドラマによくある“記号的な校舎”ではなく、
「そこに実在する」ような温度があること。
この場所が選ばれたのは、おそらく設定のためだけではなく、静の“熱”を受け止められる背景としての説得力があったから。

校内の教室シーン、屋上での語らい、廊下ですれ違うときの“間”。
視聴者が共に空気を吸っているような錯覚を覚えるこの空間が、ドラマに深みを与えてくれています。

ロケ地巡礼のスタート地点として、この高校を訪れるのはまさにうってつけ。
あなたが胸を打たれたあのセリフが生まれた“空間”に、そっと触れてみてはいかがでしょうか。

「新名が丘駅」は西武球場前駅で撮影

ドラマの中で、主人公・麗美静が通勤で使う駅「新名が丘駅」。
生徒を見送ったあとの、ふと一人になるホームのシーンや、朝のラッシュに飲まれながらも凛として立つ静の姿は、このドラマの“語らないメッセージ”の象徴でもあります。

この駅の撮影に使用されたのは、埼玉県所沢市にある西武球場前駅。
西武ドーム（ベルーナドーム）へのアクセスで知られるこの駅ですが、平日の昼間は静寂に包まれており、ロケにはぴったりの時間帯があるのです。

印象的なのは、改札を出たあとの少し開けた空間と、駅前のゆったりとした構造。
あの静かで張りつめた空気感は、実際にその場に立ってみるとよくわかります。

麗美が“自分だけが知っている世界”と繋がっているような、不思議な距離感で立っていたホーム。
あれは、観る者が彼女の孤独と気高さに触れるシーンでもありました。

誰かを待つ駅ではなく、自分を保つ駅――
そんな役割を果たしていたこの場所は、物語における「間（ま）」の象徴だったように思います。

ファミリーレストランの撮影場所は「ジョイフル鶴ヶ島一本松店」

第1話の序盤で、麗美静があるトラブルに巻き込まれるファミリーレストランのシーン。
あの衝撃的な出来事は、ドラマの空気を一気に“ただの学園モノ”から“人生の縮図”へと変えてしまった瞬間でした。

撮影が行われたのは、埼玉県鶴ヶ島市のジョイフル鶴ヶ島一本松店。
実際の店舗として営業している場所であり、周囲には日常的な風景が広がっています。

しかし、その“どこにでもある風景”の中で、突如として生まれる言葉の衝突と感情の噴出。
それがこの作品の持つリアルさであり、視聴者の記憶に焼きついた理由でもあります。

あの場面、ただ怒鳴ったり怒られたりするだけではない、
“人が人に向けて発する言葉の責任”が、全身に響いてくるようでした。

撮影場所となったファミレスの空気感が、それを一層際立たせたのだと思います。
日常の中に潜む非常事態。あなたの隣の席でも、もしかしたら今日、同じような説教が生まれているかもしれない。

ロケ地を訪れた際には、あのシーンで何が起きて、何が“起きなかった”のか、
ぜひ、思い返してみてください。

主人公・麗美静の自宅は横浜市青葉区すみよし台で撮影

どれだけ職場で毅然としていても、人は一人になると揺れるものです。
教師・麗美静にとって、その揺れを受け止める場所が「自宅」でした。

その自宅のロケ地となったのが、神奈川県横浜市青葉区のすみよし台。
静かな住宅街の中に佇む一軒家は、整いすぎていないリアリティがあり、まるで実際に彼女が住んでいるかのような“生活感”が滲んでいました。

部屋の隅に置かれた読みかけの本、乾きかけた洗濯物、少し灯りを落とした照明。
すべてが「帰ってくる場所」としての説得力を持っていて、視聴者の心に沁み込んでくるようです。

とりわけ印象的だったのは、第2話で静が独りで食事をとる場面。
ただ箸を運ぶだけのシーンなのに、あの空間が「言葉を発しない時間」に意味を持たせていました。

横浜という都市の喧騒から少し離れた丘の上、静けさが支配するこのロケーション。
麗美という人間が“語らないもの”に守られていることを、観ている私たちは自然と理解していたのではないでしょうか。

訪れる際は、住宅街という配慮も必要ですが、
ドラマが宿した「余白」を体感するには、これほどふさわしい場所もありません。

浦見光が飲んでいた居酒屋は「ひもの 炉端焼き 未蔵や」

第3話、浦見光（渡辺翔太）が一人、あるいは仲間と飲んでいた居酒屋のシーン。
大声もなく、説教もなく、ただ静かにグラスを傾けるあの場面には、日常に滲む“心の疲れ”が宿っていました。

その居酒屋のロケ地となったのが、東京都墨田区吾妻橋にある「ひもの 炉端焼き 未蔵や」。

木のぬくもりが感じられるカウンター、炭火焼きの煙、店員との軽い掛け合い。
ドラマという非日常の中にあって、こうしたリアルな空間こそが“登場人物の本音”を引き出してくれるのかもしれません。

浦見のようなキャラは、教室や会議室では見せない表情を、こうした酒場でふっと零します。
それを視聴者は「演技」としてではなく、「誰かの本当」として受け取っていたはずです。

そして、麗美静の言葉が、実はこういう“心がほぐれる空間”を前提にして初めて届くものだということも、示されていたように思います。

日常に疲れた夜、この場所でグラスを傾けてみてください。
ドラマを観た時とはまた違う形で、あのセリフが心に浮かんでくるかもしれません。

ロケ地を巡って、ドラマの“説教”を自分の言葉に変える旅へ

『なんで私が神説教』という作品は、一見すると強烈なタイトルですが、
実のところ、誰かに対して「こう生きろ」と叫ぶドラマではありません。

むしろその“説教”は、
言葉を持たなかった誰かに、
「君の気持ちは間違ってないよ」と手渡すための祈りのようなものでした。

ロケ地というのは、物語の“背景”ではなく、登場人物たちの“呼吸”が刻まれた場所です。
教室で、駅のホームで、ファミレスで、居酒屋で――彼らが何を感じ、何を飲み込んだのか。
その余白を感じ取れるのは、画面越しの視聴体験を超えて、実際に“その場所”に立った時なのかもしれません。

このドラマの説教は、あなたの心のどこかにそっと触れてきたはず。
ロケ地を巡る旅は、それを“自分の言葉”として持ち帰る旅でもあります。

大げさな巡礼じゃなくていい。
「あの駅の風が、ドラマの中と同じだったな」と、ふと感じるだけでいい。

物語は、語られた場所に帰っていくものだから。
そしてまた、そこからあなたの“今”に届く言葉を連れてくるから。